ご挨拶

– 農の心を暮らしの中に –

くろぎゅうさんあかぎゅうさん
代表取締役 村木 智子

 

30代から担ってきた家業の経営を次世代へ手渡し一息ついたとき、幅広い有機物を腐らせることなく、エネルギーもあまり使わずに、安定的かつ短期間に堆肥化させる技術に出会いました。私はこの技術が、様々な有機物の循環利用を促すために有効であると思い、何とか世の中に広めることができないかと模索してきました。

そんな中、ある障がい者施設を訪れた際、利用者であるピンチ岡田さんの描いた絵に出会い、その表現に感動しました。冒頭の2頭の黒い牛もその一例ですが、見る人の心の中を映す無垢な牛の瞳を描くことができるのは、きっとピンチ岡田さんの心が澄んでいるからでしょう。そう気づいたとき、障がいを持つ方々の素晴らしい感性に無知であった自分を恥じるとともに、その輝きを皆さんにご紹介したいと思うようになりました。

そして、2014年の夏、56才の私はこうした思いをかなえるために、 「株式会社農トレ」 の設立を決意しました。伊吹山の麓の農場内で、新しい堆肥化技術によって作ったもみがら堆肥を「いぶきのめぐみ」 と名付け、ピンチ岡田さんの描いた黒い牛をあしらったパッケージで販売を始めています。

工業化、情報化、グローバル化の進展とともに、日本人に根付いてきた 「農の心」 が失われるにつれ、人々の心にゆとりがなくなっているような気がします。農トレの社名には、多忙な暮らしの中でともすれば忘れがちな日本人の 「農の心」 を大切にしてほしい、という願いを込めました。そして、 「いぶきのめぐみ」 の販売等に障がい者の方々が関わっていただくことで、障がい者支援の一助となることを期待しています。

みなさまの農地や庭で、 「いぶきのめぐみ」 をお使いいただくことで、循環型社会構築や障がい者支援の輪を地道に広げていけたら大変嬉しく存じます。

株式会社農トレ  代表取締役 村木 智子